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「大丈夫だ」と思えた日|40代転職の最終面接

転職
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最終面接の日のことは、

今でもよく覚えています。

面接開始は10時30分の予定でした。

ところが、

トラブルがあったらしく、

開始時間が30分ほど遅れることになりました。

待合室で待っている間、

焦りだけが大きくなっていきます。

ここまで来た。

でも、

もし落ちたらどうしよう。

そんなことばかり考えていました。


事前にネットで面接対策も調べました。

想定質問も考えました。

最後に聞く質問まで準備していました。

でも、

実際の面接は想定通りには進みませんでした。

社長が来られなかったこともあり、

面接の流れも少し変わりました。

準備していた質問も、

途中で変えることになりました。

やはり面接は生き物だと思いました。


面接中、

なぜか父親の話になりました。

面接官から、

「お父さんはどんな人ですか?」

と聞かれました。

私は、

「温厚な人です」

と答えました。

すると面接官が、

「なるほど。私は昔、お父さんの部下でした」

と言うのです。

さらに、

「よく怒られましたよ」

と笑いながら続けました。

私は焦ってしまい、

苦笑いしながら話を濁しました。

まさかそんな話になるとは思っていませんでした。


それでも不思議と、

面接中は落ち着いていました。

第一志望でした。

そして、

滑り止めだと思っていた会社にも落ちていました。

後がない状況でした。

普通なら緊張してもおかしくありません。

でも、

どこか吹っ切れていたのだと思います。

どうせマニュアル通りにはいかない。

うまく見せようとしても、

きっと見抜かれる。

だったら、

思っていることを話そう。

そう決めました。


私は、

地元で腰を据えて働きたいこと。

後悔したくないこと。

このまま今の人生を終わらせたくないこと。

そんな思いを正直に伝えました。

完璧な受け答えではなかったと思います。

でも、

自分の言葉で話せたと思っています。


面接官は少し粗野な印象の方でした。

それでも、

なぜか目だけは優しかった。

それが今でも印象に残っています。


面接が終わった後、

人事担当の部長が笑いながら言いました。

「多分いけたと思いますよ」

その言葉を聞いても、

まだ半信半疑でした。


その日は梅雨の時期でした。

前日は大雨でした。

でも、

面接が終わった頃には雨が上がり、

空が晴れていました。

不思議なことに、

その空を見た瞬間、

「大丈夫だ」

と思いました。

根拠はありません。

でも、

心の底からそう思えたのです。

私は思わず空の写真を撮りました。

今でもその写真は残っています。

そして、

あの日の空は、

きっと一生忘れないと思います。

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