私の地元には造船所がたくさんあります。
父親も造船所で働いていました。
定年後も72歳まで若手を指導しながら働き、
今でも元同僚やその家族から慕われています。
スーパーで偶然会った元同僚から相談を受けることもあります。
たまに食事に誘われたり、
お土産をいただくこともあります。
私はそんな光景を何度も見てきました。
小学校1年生の頃、
進水式の職場見学へ行ったことがあります。
父親の職場でした。
父親が声をかけてくれました。
でも私は少し恥ずかしかった。
当時の私は、
テレビに出てくる大人に憧れていました。
スーツを着て、
ネクタイを締めて、
都会で働く人たちです。
作業着姿の父親を、
どこかで格好悪いと思っていたのかもしれません。
それから何十年も経ちました。
今の私は、
スーツを着て電車に乗っています。
でも、
疲れた顔をしていました。
社内の競争。
人間関係。
将来への不安。
正直、
生きづらさを感じることもありました。
一方で父親はどうだったか。
72歳まで必要とされていました。
技術を持ち、
若手を育て、
家族を支え続けました。
そして今でも人から慕われています。
最近、
AIの進歩を見ていると考えることがあります。
私は仕事でAIを使います。
便利です。
でも進歩の速さに驚きます。
だからこそ、
技術を持つ人の価値を改めて感じるようになりました。
ものを作る人。
技術を磨く人。
現場を支える人。
そういう人たちへの尊敬が強くなりました。
そして気付きました。
作業着が恥ずかしいと思っていた昔の自分の方が、
ずっと恥ずかしかったのかもしれません。
40代になって、
私はようやく父親の背中が少し見えるようになりました。
技術で未来を切り開く生き方。
誰かに必要とされる生き方。
ものづくりに誇りを持つ生き方。
私はそんな生き方に憧れています。
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