見えない空気を読む。
「こんなときは、こう答える」
「この人には、こう立ち回る」
好かれるために、
空気を読む。
気づけば、
立ち回り方まで、
ネットに答えが転がっていた。
上手くやれた日は、
なぜか疲れる。
相手を喜ばせて、
場を回して、
ちゃんと正解を出したはずなのに、
心だけが置いていかれる。
面白くもないのに、
同僚に合わせて笑う。
空気を壊さないように、
歩調を合わせる。
帰り道、
コンビニでアルコールを買う。
最初は5%だった。
いつの間にか、
9%の500mlになっていた。
うまく段取りして、
うまく立ち回る。
「感じがいい人」
「仕事しやすい人」
そう思われる。
でも、
その先で疲れてしまう。
時間も使う。
気も使う。
メンタルコストは高い。
でも、
転職したり、
部署が変われば、
その関係は簡単に消えていく。
高いコストのわりには、
驚くほど安い関係であった。
子どものころ、
こんな大人にはなりたくないと思っていた。
でも、
気づけば、
今の自分が、
その「なりたくなかった大人」になっていた。
そんなことを考えながら、
今日も、
度数9%の500mlをあおる。


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